新着情報

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読む法話「流れてもわが身に遺るお念仏」 (相良村 球磨組 聚教寺 恒松見照)

2022年5月15日 ブログ

 この言葉は、「令和2年7月豪雨災害」で被災されたご門徒さんが、災害から半年後にようやく新たにお仏壇をお迎えされた時に、つぶやかれた言葉です。  大切なものをなくしてしまったけれども、この身に付き遺ってくださっていた「お念仏」の心強さを当時を振り返りながら語って下さいました。  被災当時は勿論、片付けに必死だった半年間は心に余裕もない日々でしたが、新たにお仏壇を迎えられ、手を合わせお念仏することができてほんとうによかったと喜ばれつつ  「日頃より、何が起こるかわからない世の中だと言うことは、知っていましたが、実際、それを体験してみると、どうしてよいかわからなくなりますね」  「いつも仏さんは私と共にいて下さっているのでしょうが、まさかっと思うことが起こると、それをうち忘れてしまいますね〜」 とありのままのお気持ちもお話しくださいました。  親鸞聖人は『正信念仏偈』に源信僧都の言葉を引用され   「我亦在彼摂取中(がやくざいひせっしゅちゅう)    煩悩障眼雖不見(ぼんのうしょうげんすいふけん)    大悲無倦常照我(だいひむけんじょうしょうが)」   「我もまたかの摂取の中に在れども、煩悩の眼障えられて見たてまつらずといえども、大悲倦(ものう)きこと無く   して、常に我が身を照らしたもう」 とお示しくださっています。   親鸞聖人は「仏教徒」といえども仏さまを忘れてしまうことが、次から次に起こるこの世だからこそ、逆に常にわたくしを忘れずにいてくださる仏様の存在を「心強い」と喜ばれたのでありましょう。  もうすぐ災害から2年目を迎える今、仮設住宅へお見舞いに参りますと、お届けした支援物資を手にしながら多くの方が  「私たちの事を わすれんでいてくれて ありがとう」  「思ってくれて ありがとう」 と感謝の言葉を口にされます。    いつも、思いつづけ 支えつづけてくださる存在(仏様)が、如何に心強いものなのかを被災者の方々から再確認させられています。
本願寺熊本別院 宗祖親鸞聖人降誕会のご案内

2022年5月15日

今年の宗祖親鸞聖人降誕会(しゅうそしんらんしょうにんごうたんえ)を以下の通り厳修いたします。 令和4年5月20日 午前10時 法要開始 詳細は添付ファイルをご覧ください。
寺院サポート講座『お寺のビジョン作成研修』(オンライン開催)について

2022年4月25日

去年に引き続き、今年も浄土真宗本願寺派で、寺院サポート講座『お寺のビジョン作成研修』(オンライン開催)を開催します。 詳細はこちらをご覧ください。 申込締切は2022(令和4)年5月9日(月)となっております。 最新の情報はFacebookで確認できます。
読む法話「モノの見方、考え方」 (天草市 天草下組 西明寺 佐々木教将)

2022年4月15日 ブログ

 「「凡夫」といふは、無明煩悩(むみょうぼんのう)われらが身にみちみちて、欲もおほく、いかり、はらだち、そねみ、ねたむこころおほくひまなくして、臨終の一念にいたるまでとどまらず、きえず、たえずと…」  《現代語訳》  「「凡夫」 というのは、 わたしどもの身には無明煩悩が満ちみちており、 欲望も多く、 怒りや腹立ちやそねみやねたみの心ばかりが絶え間なく起り、 まさに命が終ろうとするそのときまで、 止まることもなく、 消えることもなく、 絶えることもないと…。」 『一念多念文意』  ここ二、三年のコロナ禍で外出ができなくなりテレビを観ることが増えました。そんな中私が最近観ている番組で「ポツンと一軒家」があります。皆さんはご覧になられたことありますか?  この番組は、人里離れたところにポツンと建っている一軒家を探し、そこで暮らす人に取材をするバラエティです。私が最初この番組を観たときは、本当にこんな山奥に夫婦二人とか、一人で住まわれているのかと、その事ばかりに驚いていました。けれども回を重ねるうちに、住人の方のそこに住むようになった理由や生い立ち、または土地の魅力など、むしろそちらのほうに興味を惹かれることが多くなっていきました。また、この番組はときに私に新たな気づきを与えてくれることもあります。  この番組の中でとても私の印象に残っている回があります。あるご高齢の男性(以下、Aさん)のお話です。  Aさんは奥さんを先に亡くされています。しかし、一人で畑を作り、薪割りをし、食事を用意して楽しそうに暮らしていらっしゃいました。  取材の中でご自身の少年の頃の話をされたのですが、Aさんは毎日小学校へ行くのに、2kmの坂道を下り、その先にある昼でも暗い小高い丘の森を抜け、その下にまた3kmの上り下り坂を歩いて登校していたそうです。  そこを一人で通っている頃は、なんでこんな道を通って毎日登校しないといけないのかと嫌で嫌で仕方がなかったそうです。Aさんにとってこの長い通学路は自分への障(さわ)りだったのです。  しかしある日、Aさんの家の近所に女の子が引っ越して来たそうです。三歳下の子で翌日からその女の子とAさんは二人で手を繋いで通学するようになりました。それからというもの行きも帰りも二人一緒で、毎日が楽しく、今まで嫌だ嫌だと思っていた坂道も暗い森も微塵たりとも苦になりません。これが幸せなんだと当時のAさんは女の子と登校下校する度に思っていたそうです。私にもその気持ち分かります。私の青春を思い出しました。  そこで話は現在に戻るのですが、今から三年前にその女の子はお浄土に往生されたそうです。続けてAさんは、「それが私の妻です。共に苦労をしてその苦労が報われました。」とお話しされておりました。Aさんの後ろにあったお仏壇にはその女性の写真と阿弥陀さまがご安置されておりました。  この回を観て私は、青春を共に歩んだ奥様を亡くしたAさんにはとても言葉にならない悲しさ辛さがあるのだろうと思いましたが、それ以上にAさんにとって毎日嫌だ嫌だと思っていた道が奥様との出会いにより逆に幸せを感じる道になったことに共感させられるものがありました。  先程のAさんの話で、毎日嫌だ嫌だと通ってた道が、ある日からまだ着きたくない、帰りたくない道へと変わったとありましたが、私自身にも似た経験があったからです。私は高校に通っていた頃、自転車で毎日45分かけて登校していました。長い長い上り坂を一人ぼっちでハーハーと息を荒げて汗を流しながら自転車を漕いだものです。しかし学校で友達ができると、それまで辛かっただけの道も早く学校に着きたいと思うわくわくした道になっていました。一つのきっかけで私の中のモノの見方、考え方が変わったのです。裏を返せば、きっかけ次第でなんとでも思ってしまう我が身であります。  このような私の姿を凡夫といいます。  今回冒頭にいただいたお言葉は、浄土真宗を開かれました親鸞聖人が私に顕わしてくださったお言葉です。凡夫というのは阿弥陀さまがご覧になった私の姿であります。分かりやすくいうと、自己中心的なモノの見方、考え方しかできないこの私ということです。  そして、「南無阿弥陀仏」と私がお念仏を称えさせていただいているということは、もうすでに阿弥陀さまのおはたらきが私のもとに届いてくださっておるということも親鸞聖人はお示しくださっています。阿弥陀さまのおはたらきに私が照らされていたからこそ気づく私の凡夫という姿。そんな凡夫である私を見捨てず、放さずの阿弥陀さまと一緒に私は今、往生浄土への歩みをさせていただいております。  ふとしたことで「モノの見方、考え方」が変わってしまう、私の凡夫という姿をあらためて気づかせていただいたAさんの回は私にとって大切なご縁でありました。  コロナ感染拡大や戦争が勃発する緊迫した現状でありますが、一日一日を丁寧に過ごしたいものです。              称名
2022(令和4年)度 「熊本教区得度講習会」と「熊本教区得度考査」について

2022年4月15日

2022(令和4年)度 「熊本教区得度講習会」と「熊本教区得度考査」を以下の通り実施いたします。 「熊本教区得度講習会」 第1回 2022(令和4)年8月17日(水)~18日(木) 第2回 2022(令和4)年12月7日(水)~ 8日(木) 「熊本教区得度考査」 第1回 2022(令和4)年8月19日(金) 第2回 2022(令和4)年12月9日(金) 詳細は添付ファイルをご覧ください
第一支部青年布教大会中止と仏教講座開催のお知らせ

2022年4月10日

毎年5月31日に本願寺熊本別院で開催されている第一支部青年布教大会ですが、今年も昨年、一昨年に引き続き、中止いたします。 なお、第一支部仏教講座は今年度も偶数月の原則第3日曜、15時~17時に熊本別院教務所2階大広間にて開催いたします(参加者は随時募集しています。10名程度で開催しておりますので、新規メンバーは大歓迎です。プリントを使うので飛び込みでも一応対応できます)。 現在の内容 『歎異抄』 講師 眞壁法城(眞法寺住職、布教団第一支部長) 参加費 千円以上喜捨 お問い合わせ 眞法寺(096-366-8764)